講座

 

近赤外分光

I.概 論
尾崎幸洋・池羽田晶文


  近、近赤外分光法が基礎研究から応用にいたるまで幅広い分野で注目あされている。近赤外分光法は発展途上の若い分光法であり、非常に大きな可能性を秘めている。ここ数年、近赤外分光法を用いた基礎研究が分子構造討論会、溶液化学シンポジウムなどにおいて目立ってきている。また一方において近赤外分光法は脳科学、環境科学、天文学などの分野にも使われ始めている。かつては Sleeping Giant と呼ばれていた近赤外分光法であるが、いまや世界を駆け巡る Giant となっている。本稿では、講座「近赤外分光法」の第1講として近赤外分光法の歴史、特色、基礎について解説する。



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