内容 |
振動分光法は、様々な形態の試料に適用可能であり、分子構造や分子の周りの環境に関する豊富な情報を与えます。このため、物理、化学、生物学などの理学はもちろん、工学、医学などの分野でも広く利用されています。しかし測定された振動スペクトルから情報を適切に引き出すには、分子振動に関する理解のもとに理論計算の結果や様々な系に関して蓄積された経験的事実を併用してスペクトルを解析することが必要となります。講習会では、分子振動を正しく理解することを目的に、多原子分子の振動の概念から始め、最近利用が容易となった量子化学計算を用いた振動解析までを、わかりやすく解説します。これから振動分光法を利用し始める大学院生または企業の研究者技術者の方々を対象とします。 |