蛍光相関分光で見る生体系の情報伝達(5)

開催日時 平成20年2月22日(金) 9:30−18:00
場  所 独立行政法人理化学研究所 大河内記念ホール
主  催 独立行政法人理化学研究所(環境ソフトマテリアル研究ユニット)
共  催 北海道大学 大学院先端生命科学研究院
協  賛 日本分光学会

Communication in biosystems as observed by fluorescence correlation spectroscopy (FCS) Part 5

Friday, Feb. 22, 2008 9:30-18:00
Okochi Hall, RIKEN (The Institute of Physical and Chemical Research)
Contact: Eco- Soft Materials Research Unit. (Tel. 048-467-7963)

蛍光相関分光法(Fluorescence Correlation Spectroscopy: FCS)は共焦点レーザー顕微鏡を用いた分光方法で、観測される蛍光の揺らぎから、蛍光物質あるいは蛍光ラベルされた物質の運動状態とその数を測定出来る実験方法であり、必ずしも単分子観測の条件を必要としないのが特徴である。光学検出限界より小さい分子や粒子は、細胞レベルの代謝、情報伝達あるいは物質輸送において主たる役割を果たしていると考えられるにもかかわらず、光学的な実時間観測は不可能であり、電子顕微鏡、AFMなどによる遅い観測に頼らなければならない。FCSはこのような光学限界以下の分子や粒子において、拡散速度、反応速度、リガンドとの結合状態などの動的挙動を把握することのできる強力な観測ツールであり、レーザー顕微鏡の高感度、高解像度画像観測と組み合わせることによって無限の可能性を秘めている。本シンポジウムでは、物質科学からin vivo, in vitroまでの様々なFCSの最新のアプローチを紹介し、さらに生体系における諸問題を解決するツールとしてブレークし始めたFCS測定の近未来を探る予定である。

2月22日(金)
13:30−14:30 蛍光蛋白質のゆらぎを観察して
○小暮 貴子、唐澤 智司、宮脇 敦史 (理研BSI)

蛍光相互相関分光法(FCCS)の為のGFPと蛍光色素によるキメラ型バイオプローブ開発(2)
○鈴木 美穂1、小池 亮一2,3、森戸 崇暁2,3、丑田 公規3(埼玉大院理工1、北里大理2、理研DRI3

蛍光相関分光法を用いたタンパク質間相互作用阻害剤の探索
○田仲 昭子 (理研GSC)
14:30−15:00 休 憩・企業展示
15:00−16:00 FCSを用いたタンパク質の多量体解析
○坂田 啓司、金城 政孝(北大先端生命)

分光イメージング法を用いた変異SOD1タンパク質凝集形成と脱凝集過程の解析
○北村 朗1、久保田広志1、松本 弦2、稲田のりこ3、金城 政孝4、Richard I. Morimoto5、永田和宏1(京大再生研1 、理研BSI2、奈良先端大3、北大先端生命4 、米国ノースウェスタン大学5

FCS及びFRAPを用いた酵母プリオン伝播メカニズムの解析
○白 燦基1、野間 繁子2、田口 英樹2 、金城 政孝1(北大先端生命1、東大新領域2
16:00−16:30 FCS/FCCSを用いたEGF/ErbB細胞膜受容体の構造解析 丸山 一郎(OIST)

コラーゲン特異的分子シャペロンHSP47のin vitro解析
○石田 義人1、北村 朗1、平野 泰弘2 、白 燦基3、竹安 邦夫2、金城 政孝3 、久保田広志1、永田 和宏1(京大再生研1 、京大生命研2、北大先端生命3

蛍光相関分光法による関節軟骨中の拡散現象の研究
○李 禎翼1、小池 亮一2,3、森戸 崇暁2,3、佐藤 正人1、丑田 公規3 (東海大医、北里大理、理研DRI)
17:40− 懇親会(第一食堂東側)

問い合わせ先 独立行政法人理化学研究所 中央研究所 環境ソフトマテリアル研究ユニット
〒351−0198埼玉県和光市広沢2−1
Tel.:048-467-7963 Fax.:048-462-4668
e-mail:kushida@riken.jp
参加申し込み 申込不要。直接お越し下さい。
懇親会参加申し込み 参加費4000円です。あらかじめ人数を把握する必要がありますので氏名,所属,住所,電話番号,Fax.番号,電子メールアドレスを明記の上,2月15日までに上記Fax.またはe-mailにてお申し込み下さい。