日本分光学会 赤外ラマン分光部会講演会
「第3回pMAIRSワークショップ:分子配向解析の波及効果」

日本分光学会の赤外ラマン分光部会では12月14日(金)に、「第3回pMAIRSワークショップ:分子配向解析の波及効果」と題し、過去2回にわたり好評だったpMAIRSワークショップに引き続き、第3回の講演会を開催いたします。

pMAIRS法は、薄膜中の分子構造解析に強力な新手法で、FT-IRの分子情報量の豊富さ、測定精度、測定感度を最大限に引き出すことのできるものです。pMAIRS法は、一つの薄膜試料の測定から、各遷移モーメントの面内および面外成分をとらえたIPおよびOPスペクトルを「同一スケールで」測定できるところに他にはない特徴があります。これにより、スピンコート法やドロップキャスト法で作製した「非平滑」な薄膜や「非晶質」の薄膜についても、高い再現性で官能基ごとに分子配向を定量的に決められるところに大きなメリットがあります。

3回目の今回は、pMAIRS法が有機薄膜に関係する多分野の研究室に波及し、勢いよく成果が出ている様子を、直接実験に携わる京大化研の若手研究者を中心にお話しいただきます。また、可視分光法と組み合わせてDavydov分裂を解析する例や、MAIRS法の今後の進歩を予感させるMAIRS2についても進展を報告します。産学を問わず活用が急速に広がり始めたpMAIRSを中心としたMAIRS法の最先端研究を、異なる語り口から理解する機会にしていただければ幸いです。
主 催 公益社団法人 日本分光学会
協 賛 日本化学会、日本分析化学会、分子科学会
日 時 平成30年12月14日(金) 13:00~17:00
場 所 京都大学化学研究所・総合研究実験棟 講義室2(CB-215)
交 通 JR奈良線黄檗(おうばく)駅 (http://www.kuicr.kyoto-u.ac.jp/sites/about/access/)
参加費 分光学会会員および協賛学会会員:4,000円、一般:8,000円、学生:無料
定 員 60名
プログラム
13:00-13:15 開会の辞およびpMAIRS最近の進展
長谷川 健(京大化研)
13:15-13:45 「低分子非晶質有機半導体薄膜の分子配向とその形成機構」
横山 大輔(山形大院)
13:45-14:05 「水素結合ネットワークを利用したn型有機半導体の分子配向制御」
中村 智也(京大化研・若宮研)
14:05-14:20 休憩
14:20-14:50 「配向制御した有機半導体薄膜のpMAIRS評価」
永井 さえ(SONY)
14:50-15:10 「可視pMAIRS法によるペンタセンの新たなface-on配向薄膜構造の発見」
塩谷 暢貴(京大化研・長谷川研)
15:10-15:25 休憩
15:25-15:45 pMAIRS測定装置のご案内(日本分光および
サーモフィッシャーサイエンティフィック)
15:45-16:15 「pMAIRS法による半導体ポリマーの配向/無配向分析」
酒井 平祐(北陸先端大・村田研)
16:15-16:35 「1,2-ジチエニルエテン含有DAポリマーの構造制御合成と異性化挙動」
脇岡 正幸(京大化研・小澤研)
16:35-16:55 「pMAIRS法による濃厚ポリマーブラシの末端反応追跡と分子構造解析」
榊原 圭太(京大化研・辻井研)
16:55-17:00 閉会の辞長谷川 健(京大化研)
申し込み方法 E-mail(あて先:htakeshi@scl.kyoto-u.ac.jp)で、件名(Subject)を「pMAIRSワークショップ参加申込」とし、(1)申込者氏名、(2) 勤務先名(学生の場合は所属大学名)、(3) 所在地、(4) 電話番号、(5) E-mailアドレス、(6) 参加費区分(会員・一般か学生か)、を記載してお申し込みください。
申し込み締切り 定員になり次第、締め切ります。参加人数に余裕がある場合は当日も申込みを受け付けますが、早めの申込みをお薦めいたします。
問い合わせ先 京都大学化学研究所・長谷川健、電話:0774-38-3070、 E-mail:htakeshi@scl.kyoto-u.ac.jp
参加費支払い方法 当日、会場入り口にて現金で支払い。つり銭なきよう、ご協力ください。
領収書など 参加費領収書は、当日受付け時にお支払いと引き換えにお渡しします。